矯正治療で歯を抜くデメリット
矯正治療を行うにあたり、初期診断は非常に大事です。
治療しようと思う主訴は…患者様よって異なりますが、歯並びや八重歯が気になるとしましょう。
当然、あごの大きさに対して歯が大きければ並びは悪くなって当然です。
しかし、もし小学生であれば、これからのあごの成長が見込めますし、その時点だけの診断で抜歯をして歯並びを治したとしても、問題は後から発症してくるんです。
それは20歳以降に…
どんな症状でしょうか?
抜歯をおこなって矯正治療をすると奥歯の位置が前歯に近づくので顎間距離(上あごと下あごの間の距離)が狭まる可能性が高く顎関節症状をはじめ、咀嚼障害、首や肩のコリ、頭痛や耳なり、ひとによっては整形領域の腰や姿勢に影響することも…
もちろん、抜歯をおこなって矯正治療を行うメリットもあるので、年齢を含めた様々な視点から診断が要求されます。診断ミスは将来にわたる問題になるので。
前歯の詰めものや差し歯が外れる?
前歯の詰めものや、差し歯がよくはずれる方がいらっしゃいます!
患者様「半年前に詰めなおしたのに…またはずれてしまいました。」
A.「もし取れたところを、今もう一度詰めても必ずはずれてしまいます!しかもはずれる頻度はだんだん多くなっていくかもしれません。場合によっては、歯が割れてしまったり、状況が悪ければ抜歯することもあるんです。」
前歯の問題は、奥歯との噛み合わせのバランスが悪くなっている一つのサインだと思ってください。
それは奥歯の詰めものやかぶせ物、あるいは義歯であったりブリッジも関係ありなんです!
つまり適切な噛む力が奥歯にないと、前歯は壊れてしまうんです。
審美的にとても大切な前歯を壊さないようにするには、噛み合わせの健診をオススメします。
マウスピースを使わずに顎関節症状を消す?
あごがゴリゴリ、カクカクなる!
あごが開けると痛い!
あごを大きく開けるとはずれそうで、こわい!
固い食事をした後は、あごが疲れる!
耳の近くのあごの関節を触ると痛い!
などなど…
皆さんの、あごの関節は右と左の2つあります。
しかし成長の過程や食生活の影響、噛み合わせの影響を直にうけるのがあごの関節なんです。
あごの関節の正しい位置は何が関係しているのでしょう?
それが歯なんです!
通常、あごの関節の治療にはマウスピースを使うことが多いのですが…
マウスピースでは根本的な原因の解決に至らないこともあります!
しかしウソの様なはなし
マウスピースを使わずに、たった一つの歯の噛み合わせを整えることで、驚くほど瞬間に治ってしまうことがあるんです。
親知らずの抜歯で考えられるリスク
先日、下のアゴにある親知らずを抜歯を希望されたHさん。
親知らずの抜歯といってもさまざまなのです!
簡単に抜歯できるものから、1時間くらいかけて抜けきらない場合もありますが…
Hさんの抜歯は、まさに後者でした。
真横に倒れた親知らずは前の臼歯にガッチリ食い込んでいましたし、歯は硬く、そして骨もとても硬かったのです。
もうひとつのリスクがアゴ内の神経です。
レントゲンを確認しながらアゴのしたにはしる神経に触れないように慎重に歯を切断しながら…
時間の経過を確認しながら、Hさんの疲労を考慮して2日に分けて無事に抜歯を完了しました。
幸い大きな腫れや痛みはありませんでしたが…抜歯後の噛み合わせの変化に伴う咬合痛は、これからフォローしていかなければいけません!
歯に着く着色の原因って
個人差はありますが、歯には汚れに見える着色が付いてしまうものです。
原因は普段の生活でよく飲む飲みもの…なんです。
もちろん飲むものや飲む頻度によって着色の程度は異なりますが…
着色しやすい方にお聞きしてみれば…
着色しやすい代表は、やはりコーヒーやお茶、ワインなどなど
飲み物を飲んだ後のお口の中には、飲み物が残っているって知っていますか?
食べ物はお口の中に残っていることを比較的に自覚しやすいので食後のブラッシングがルーティーンになっている方は多いと思いますが…
先日、コーヒーを飲んで、およそ30分後に歯磨きをしたんです。
3分ぐらい磨いた後に通常どおりブクブクうがいをして吐き出すと…
吐き出したうがいの水には結構なコーヒー色をしていたのにビックリ!
つまり飲んだ後にはお口の中に飲みものが残っているので、もしかしたら食べ物よりやっかいかもしれませんね!
飲んだ後も、うがいやブラッシングで着色予防を心がけていきたいものですね。
むし歯が減った理由について
最近の子どもたちのお口の中にむし歯は、かなり少なくなってきました。
厚生労働省発表の歯科疾患実態調査では1981年の6歳児のむし歯は7.74本だったのに対し2016年では2.4本、12歳児においては5.43本から0.2本と激減しており、世界的に比較しても他国に類を見ない数字が示されました。
これには、ご家庭の中で歯を大切にするという生活環境が整ってきた結果だと思います。
しかし最もむし歯を減らす効果は何だと思いますか?
それは歯みがき剤だったのです!
1980年代後半から歯みがき剤にはフッ素が含まれるようになり、むし歯の予防効果は間違いないのです。
今まで日本における歯みがき剤に含まれるフッ素濃度は1000ppmでしたが、昨年の3月からヨーロッパ、アメリカ、韓国などの国際基準同様に1500ppmに変更となりました。
これからのお口の中はむし歯予防以上に歯ならび予防と噛み合わせ予防だと思ってくださいね。
毎日の気がつかないカラダにかかる外力が…
毎日の気がつかないカラダにかかる外力が…
毎日の気づかないカラダにかかる力って意識したことありますか?
それって何って思うかもしれませんが…
例えばスマホを見ながら頬杖をつくことないですか?これはつまり顔やあごにかかる外力です。
いつもスマホを見ている時に足を組んでいませんか?しかも同じ組み方ですよね。
これにはカラダに非対称な力がかかっています。
他には、このような場合もあります。
楽器の練習による影響です。フルートやトランペットなどによるカラダの外力は前歯にかかる可能性があります。
それ以外ではバイオリンなどはどうでしょうか?片側のあごや歯に力がかかってしまうことは考えらます。
夜、寝ているときは同じ側にカラダを向けて寝ていませんか?
その時には片側のあごに外力として頭の重みがかかっている可能性があります。
意識していない習慣的なカラダにかかる力によってヒトのカラダの歪みが起こることがあります。
これはむし歯かも?
患者さまからの訴えにある”噛んだ時にズキっとくるんです!”
その後には、ほとんどの場合”先生、むし歯だと思うのです。”という会話になります。
この問いにはまず歯のイラストで説明していきます。
歯の痛みには大きく分けると3種類あります。
①歯の中の痛み
②歯根周囲の痛み
③歯ぐきの痛み
①の歯の中の痛みが、いわゆるむし歯の痛みです。これは歯の中の神経による痛みの為に、症状は鋭くて強い継続的な痛みです。
②歯根周囲の痛みが、噛んだ時にでるズキッとくる症状です。
③の歯ぐきの痛みは、歯肉炎症や歯の細菌感染による二次的な症状によるものや、疑っていけば歯根破折なども考えられます。
②や③の症状には、噛み合わせによる見えない力が関与していることも多いのです。
食事中にズキっとくれば、思わずヤバっと思えばその歯を使わずに食べるわけです。
すると痛くないのですが、もともと食べることに一番中心になってた歯を使わずに不自然な食べ方になるので、辛いんです。
ズキっとくるのは、歯の訴えですから、症状がなくなってもスルーしないでくださいね。
電動歯ブラシよりも便利?
今朝のNHKの番組を見ていたら、お口にくわえるだけで歯みがきをしてくれる商品を紹介していました。
登場した女性は、酔っ払って帰って来て歯みがきが面倒なときでもこれなら出来ると満足げでした。
商品的には、電動歯ブラシより更に手を使わないのでより横着なものですが…便利と言えば便利!
どの程度のブラッシング性能がいいかは、わかりません。
今の時代、こういう物があると便利だなというものは、すぐに製品になってしまうのがスゴイ!
真面目なはなしは、つまらないけど…
お口の関係としては、食べものも便利な食べものが多いのです。
つまり歯を使わなくて噛まなくても食べられる食べやすい食べものです。
危険なことに、これはお口の機能を衰えさせてしまいます。歯を使う必要がないのですから。
しかし、年齢が上がるにしたがってお口の機能の衰えは、イコールからだの衰えに直結することは知識として持っていたほうがいいです。
乳幼児の歯磨きは歯磨き粉をつけた方がいいの?
先日、出産されたお母さんから質問がありました。
まだ0歳児なんですが下の前歯が生えてきているのです。歯みがきの時には歯みがき粉をつけて磨いたほうがいいですか?
答えはつけて磨いてください。
かつて数年前はNO!でした。
昔の歯みがき粉は歯磨剤による歯の表面の歯垢の汚れを落とすことが一番の意味でした。
乳幼児期においてはブクブクうがいで、吐き出せない時期は歯みがき粉はつけずに磨いてくださいと指導してきました。
では今はどうでしょうか?
お子様の切った爪と同じくらいの歯みがき粉はつけて磨いてください。という指導方針です。
ではかつてと何が変わったのでしょうか?
今の歯みがき粉には、ほとんどにフッ素が含まれています。ただし年齢に合った歯みがき粉を使ってくださいね。フッ素の濃度が違うので、乳幼児には乳幼児用の歯みがき粉を適量使うことで乳歯のむし歯予防効果が得られるのです。